ブログお引越ししました!(2019.7.8)

アメリカでER (救急救命室)に行く。ドラマの世界だ〜

こんにちは。お久しぶりです。

今日は、アメリカ2度目の駐在で、ついにER(救急救命室)に行くという、なかなかしない体験をしたので、その時のお話をシェアしようと思います。

ERって?

ERとはEmergency Roomのことで、日本語にすると「救急救命室」です。

少し前に、”ER”という名前のアメリカの連続ドラマもやっていたので、名前は聞いたことがある方も多いかと思います。

24時間365日、救急車で到着する重篤な患者を受け入れていたり、生死に関わるような症状が出ているときに行きます。

どんな症状の患者でも受け入れている、医療の最後の砦、と言われているところです。

ただ、その分費用もめちゃくちゃ高いです・・・

そして、もちろんのことながら、命の危険度の高い方から診療に当たるので、緊急度の低い患者は必然的に待ち時間が長くなります。

「ER行ったら6時間待った」なんて話もよく聞きます。。。

前回の駐在中も含めても、「ERに行った」という人は周りにはおらず、私自身、まさか自分がERに行くとは思っておらず、とにかく「支払いの請求書が怖いなぁ」なんて思っていました。(いやマジで)

アメリカの病院の種類

アメリカはには、大きく分けて3つの形態の病院があります。

  1. ER(救急救命室 )
  2. Primary Care(かかりつけ医)
  3. Specialist(専門医) 
  4. Urgent Care (予約なしで行ける診療所)
  5. Walk-in Clinic(予約なしで行けるUrgent Careよりも簡易的な診療所)

「あれ、5つあるじゃん!」とツッコミが来そうなんですが。。

・Primary CareとSpecialistは同じ形態(予約必要)

・Urgent CareとWalk-in Clinicは同じ形態(予約不要、気軽に行ける)

ことから、3つとさせてもらいました。

診療レベルはERが1番で、それゆえ、診療にかかる費用も

ER>>>>>Specialist, Primary Care>>Urgent Care>Walk-in Clinic

という感じになっています。

めぐうさ
めぐうさ

コロナが流行りだしてから、Urgent CareとWalk-in Clinicも予約が必要になったクリニックが多いですが、当日予約ができる上に土日もやっているので、「すぐに診てもらいたい!」という時にはとても便利です。私もコロナになった時にお世話になりました。。。

私の勝手なイメージだと、

大事故や心臓が痛いなどの緊急性がある時=ER

いつもの薬がもらいたい、急ぎじゃないけど相談したいことがある=Primary Care

風邪を引いた、薬が欲しい=Urgent CareかWalk-in Clinic

というイメージです。

Primary Doctorも風邪薬などをだしてくれますが、いかんせんアメリカの病院は本当に予約が取れない!!

ので、Primary Doctorのところに行こうとしていたらもう風邪は治った…なんてことになるので(いやほんとに)

普段は健康体だぜ!って方は、主にお世話になるのがUrgent CareかWalk-in Clinicかと思います。

ERでの診療手順

そもそも何で私がERに行くことになったのか?ということですが、ざっくり言うと「出血をしたのでかかりつけ医に電話をしたら、そのままERに行け」と言われたからです。

何で出血をしたのか?などは、ちょっとまた別でまとめてお話しできればいいなぁ、と思ってるので、今は割愛しますね。

「え?金曜なのに?先生に診てもらえないの?ERに行かなきゃだめ?」と食い下がってみましたが(個人的には命の危険も感じてなかったし、ER行くほどじゃないでしょ、って思ってた)「今すぐ行って!!!」とすごい剣幕で言われたので、腹を括ってERに向かいました。

あ、アメリカでは救急車は有料です。1回100ドルという噂もありますが、これも自分が入っている保険内容によってカバー率が変わるので人によって値段はバラバラです。

私はもちろんそんな富豪ではないので、会社に出社しようとしていた旦那を引き留め、車を運転してもらってERに向かいました。(後から300ドルです!とか来たら恐ろしすぎるもん。。。)

で、普通に駐車場に車を停めて、歩いてERの受付へ。入り口はこんな感じ。救急車が横付けできるようになってました。

ここからはERでの流れをご紹介します

受付で手続き

IDカードのみ提示、保険については特に聞かれず、co-payもなし

以前このグループにかかったことがあるか?と聞かれ、私はかかりつけ医がこの病院のグループなので、イエスと答えたところ、端末で私の情報を探していたので、保険の内容等はそこから引っ張ってきていたため聞かれなかったのかもしれません

問診

待合室で待っているとすぐに呼ばれ、問診ルームのようなところへ

今日来た目的、体調、飲んでいる薬、アレルギー、そして「宗教上の理由などで献血ができないことはないか?」と聞かれました。いくつかの書類にサインをし(同意書など)また待合室で待つように言われました

個室に案内される

ERは『患者は個室で待っていて、先生が来てくれる』というシステムでした

個室に案内され、待っていると看護師さんが来て、血圧測定や採血をしてくれました

「じゃ、先生が来るまで待っててね〜テレビもあるわよ〜」と言って、部屋のテレビをつけてくれました

個室の中はトイレもあり、入院した時の個室もこんな感じなのかなー、というお部屋でした

診察

ぼーっと先生を待っていると(30分くらい?)陽気な感じの先生がやってきてくれました

ERでは医療通訳を使う、とか、そんな呑気な感じではなかったのでめちゃくちゃ頑張って聞いていましたが、まぁ先生が早口で専門用語っぽいもの連発で半分くらいしかわからなかった…

とりあえず超音波検査をやってみるから待ってて〜、ちょっと水分不足?っぽいから点滴もするね〜と言われ、先生は一旦部屋から出て行きました

その後看護師さんが来てくれて、点滴をしてくれました

点滴なんて遥か昔に数回したことしかないので、緊張して腕が曲げられない…しかもよりによって利き腕に点滴をつけられてしまい、あんまり動けず

点滴をしている間に超音波検査をすることになり、なんと!若い学生さん?みたいな雰囲気の男の子が、私の座っていたベッドを動かしてそのまま超音波検査のところまで連れて行ってくれました。

ERの中ってそうやって移動するんだ、確かに重傷の人とか動けないもんね…と思いながら、私はひとりアトラクション気分で何だかワクワク

検査が終わった後も、部屋までしっかり同じ方法で運んでもらいました。

検査結果を見て、先生からも「とりあえず経過観察で」と言われたので、「ですよね」と思いつつ、でもやっぱりすぐに来れてよかった、とも思いました

チェックアウト

なんとERではチェックアウトも部屋でできちゃうんです

医療事務の方がガラガラとPCを持って部屋に来てくれて、手続きをしてくれました

今日の結果がまとめて書いてある紙をもらい、点滴が終わったのでそのまま帰宅しました

ざっとこんな感じの流れでした。

検査の時にベッドごと移動する、というのが衝撃でしたが、とっても便利なシステムなんだろうな〜と納得しちゃいました。

ちなみに部屋のベッドはこんな感じです。

個室はこんな感じで、ドアを開けると廊下につながっていて、先生たちが慌ただしく動き回ってくださっていました。テレビ、位置が高くて首が痛くなったけど、長時間待つ可能性が高いERではきっと必要なんだろうな、なんて思いました。

支払いは?

ERでの診療費の支払いは、通常の診療と同じく、後日、保険会社からEOB(保険会社からの保険給付説明書)が届き、そこでいくらかかったかが確認できます。

私の場合、「ER使用時は100ドル自己負担」というプランに入っていたので、自己負担は100ドルで済みました。

でも、届いたEOBをみたところ、もし保険なしでかかっていたら$6961.59請求されていたので、ゾッとしました…

アメリカの医療、本当に恐ろしい…

まとめ

ざっくりですが、私がERに行った時の体験をシェアさせていただきました。

アメリカでの病院のハードルの高さは日本の数倍上で(言語的にも金銭的にも)その頂点のERになんてなかなか行く機会もないと思うので(ない方がいいに決まってるけど、でもどんなとこかも気になるじゃん?)、このブログで「へ〜ERってこんな感じなんだ〜」と思っていただけたら幸いです!

ちなみに私が帰る時に救急車が到着して、麻薬中毒かアルコール中毒の方が搬送されてきていました。

私のように「経過観察ね」と言われて帰る人もいれば、やはりいろんな方が来る場所がERなんだな、と思いました。

私の滞在時間は合計で3時間半ほどでした。6時間かかると聞いていたので早い方だと思いますが、やっぱり家に帰った後はどっと疲れが出ました。

病院によっては、現在の待ち時間をオンライン上で提示している病院もあるので、もしERに行かなくてはならないことになった場合は、待ち時間をみてから行くという方法もあるかもしれません。

「アメリカの病院ってなんか怖い!どんなとこかわかんないし、どうしたらいいかわからない!」という方の予習にもなればいいなぁなんて思います。

ま、元気が一番だけど、でも必要になった時に少しでも気持ちを軽くすることができれば幸いです。

それではまた〜

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